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人間関係で辞めるのは甘え?繰り返す人と繰り返さない人の違い

ストレス
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「人間関係で辞めたい」と思った夜のこと

正直に言うと、私も人間関係が理由で会社を辞めたいと思ったことがある。

それも一度や二度じゃない。

特定の人の顔を思い浮かべるだけで、日曜の夜に胃が重くなる。あの感じ、経験した人ならわかると思う。
仕事の内容そのものは嫌いじゃないのに、「あの人がいる場所に行く」と考えるだけで足が止まる。

で、当時の私はどうしたかというと——結局、辞めなかった。

今は転職したけれど、あのとき「人間関係が嫌だから」という理由だけでは動かなかった。
というより、逃げ切れなかった、と言ったほうが近いかもしれない。

このテーマを書こうと思ったのは、「人間関係で辞めるのって甘えですか?」という声を、人事の仕事でも、ネットの相談でも、本当に何度も見てきたからだ。

先に結論を言うと、私は甘えだとは思っていない。

ただ、辞め方を間違えると同じことを繰り返す、とも思っている。その話をしたい。

そもそも、人間関係で辞める人はこんなに多い

まず前提として、人間関係で辞めたくなるのはあなただけじゃない。
むしろ、かなり一般的な理由だ。

厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」によると、転職入職者が前職を辞めた理由のうち、女性で「職場の人間関係が好ましくなかった」を挙げた人は11.7%。

「その他の個人的理由」を除く個別の理由でみると、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」(12.8%)に次いで2番目に多い理由だった。
男性でも9.0%が同じ理由を挙げている。

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」(2025年公表/調査対象:令和6年1年間の転職入職者)

しかも30代女性に絞ると、30〜34歳で11.8%、35〜39歳で12.7%と、全体より少し高い。
ぶっちゃけ、この年代で「人がしんどくて辞めたい」と思うのは、統計的に見てもまったく珍しくない。

だから「こんなことで辞めたいなんて、自分は甘いのかも」と責める必要は、まずない。
それは多くの人が現実に選んでいる、まっとうな理由だ。

人間関係が理由の転職を”逃げ”のように感じて動けなくなっている人は、転職が逃げに思えてしまうときの考え方の記事もあわせて読んでみてほしい。

人事をやって気づいた、”繰り返す人”の共通点

ここからが、採用担当・人事として両側を見てきた私が、本当に伝えたいところ。

人事をやっていると、「前職は人間関係が最悪で」と話す人にたくさん会う。
その気持ちは痛いほどわかる。
ただ、正直に言うと——環境を変えても、また同じところでつまずく人が、一定数いる。

これは「その人が悪い」という話ではない。

私が見てきた限り、相当なハラスメントのような明確な加害が理由でない限り、”自分にとって原因になりうる人”は、どの会社にも一定数いる。

合わない上司、マウントを取ってくる同僚、話がまるで通じない相手。

会社を変えても、タイプの違う「合わない人」はまた現れる。

だから、辞める理由が「あの人さえいなければ」だけになっていると、少し危ない。

相手を入れ替えても、自分が反応してしまうポイントが変わらなければ、次の職場でも同じ場所で苦しくなる。
実際、転職先で前と似た悩みにぶつかって「あれ、また同じだ」となる人を、私は何人も見てきた。
転職先で「前の職場のほうがまだマシだった」と感じてしまうこともあって、これは前職を美化してしまう心理とも重なる。

念のため書いておくと、これは「だから我慢しろ」という話ではまったくない。

むしろ逆で、辞める前に一度だけ切り分けてほしいことがある、という話だ。

「辞めるべき人間関係」と「持ち歩く人間関係」を分ける

私が大事だと思っているのは、目の前のしんどさが次の2つのどちらなのかを見分けることだ。

ひとつは、辞めるべき人間関係。

ハラスメント、人格否定、心身を壊すレベルの環境。
これは我慢する必要がまったくない。
むしろ早く離れたほうがいい。甘えかどうかを議論する余地もない。

もうひとつは、どこでも起こりうる摩擦。

合わないタイプの人、価値観のズレ、コミュニケーションのすれ違い。
これは、正直どの職場にもある。
辞めても、形を変えてまた出てくる可能性が高い。

やっかいなのは、この2つが、しんどさの”強さ”だけでは区別できないところだ。

だから私は、事実と感情を分けて書き出すようにしている。
「実際に何が起きたか(事実)」と「それをどう感じたか(感情)」を、別々の紙に書く。
そうすると、”許せないほどの加害”なのか、”自分が反応しやすいだけの摩擦”なのかが、少しだけ見えてくる。

私自身、しんどかった時期にこれをやって、「辞めたいほど嫌だと思っていたけど、事実として起きていることは意外と限定的だった」と気づいたことがある。

逆に、書き出してみて「これはやっぱりおかしい」とはっきりしたこともある。

どちらに転んでも、感情だけで決めるより後悔は少なかった。

辞める前に、明日からできる小さな一手

じゃあ具体的に何をすればいいのか。難しいことじゃなくていい。

まず、事実と感情を分けて書き出す

今週しんどかった出来事を、「起きたこと」と「感じたこと」の2列に分けてメモするだけでいい。
頭の中だけで考えていると、感情が事実を10倍に膨らませるので、とにかく一度、外に出すのが大事。

次に、「相手を入れ替えたら解決するか?」と自問する

もし「この人じゃなくても、たぶん同じことで悩む」と思ったら、それは転職では解決しにくいサインかもしれない。
逆に「この環境・この人が明確におかしい」と言い切れるなら、動く理由は十分だ。

そのうえで、もし辞めると決めたなら、面接では「人間関係」をそのまま言わない工夫も要る

本音は本音として大事にしつつ、伝え方は変えたほうがいい場面が多い。
ここは面接で退職理由をどう伝えるかで詳しく書いているので、そちらを参考にしてほしい。

自分がどんな環境・どんな人と働くと力を発揮しやすいのかを、客観的に知っておくと、この線引きはぐっとやりやすくなる。

ミイダスの無料診断は、経歴を入れると自分の特性やフィットしやすい環境の傾向を出してくれるので、”合わない”の正体を掴む取っかかりにはなると思う。※広告

最後に、これは私の意見でしかないけれど——人間関係で辞めること自体は、まったく甘えじゃない。
ただ、「なぜしんどかったのか」を一度だけ言葉にしてから動くと、次の場所での自分が少し楽になる。
逃げでも我慢でもなく、”持ち歩くもの”を減らしてから動く。
それだけで、繰り返しはかなり減ると思っている。

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よくある質問

Q. 人間関係で辞めるのは甘えですか?

甘えではない。厚生労働省の調査でも、女性の1割以上が挙げる一般的な理由だ。
ただし、ハラスメントなど明確な加害が理由なのか、どこでも起こりうる摩擦なのかで、意味は変わる。
前者ならむしろ早く離れていい。

Q. 環境を変えれば、人間関係の悩みは解決しますか?

ケースによる。明確におかしい環境なら、離れることで解決する。
ただ、自分が反応しやすいポイントが変わらないと、次の職場でも似た悩みが出やすい。
辞める前に、事実と感情を分けて整理しておくのがおすすめ。
転職が逃げに思えてしまうときの考え方もあわせてどうぞ。

Q. 面接で「人間関係が理由」と正直に言っていいですか?

本音は大事だが、そのまま伝えると印象が悪くなる場面が多い。
事実を偽る必要はないけれど、伝え方の工夫はしたほうがいい。
詳しくは面接で退職理由をどう伝えるかで書いている。

Q. 辞めるべきか我慢すべきか、どう見分ければいい?

しんどさの”強さ”ではなく、”内容”で見分けるのがコツ。
ハラスメント等の加害なら辞めていい。
どこにでもある摩擦なら、転職では解決しにくい。
事実と感情を2列に分けて書き出すと、どちらなのかが見えやすくなる。

出典・データ一覧

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